SIBO検査

SIBO検査(小腸内細菌異常増殖症呼気検査)

息を吐くだけで「簡単にSIBO検査」ができる。
下記に述べるように、SIBOは小腸内で細菌が異常増殖する病態です。
通常腸内環境の検査といえば「大便」で行うことが多いです。
しかし、当院でのSIBO検査では呼気を集める(息を吐く)だけで、簡単にSIBOの検査・診断を行うことができます。

【検査のやり方】
最初に呼気を集める専用キットで平常時の呼気を集めます。
その後、ラクツロースという非吸収性の糖分を飲みます。
ラクツロースを飲んでから20分ごとに専用キットで2〜3時間の間、呼気を集めるだけの簡単な作業です(人間はラクツロースの分解酵素を持たないため、血糖値上昇の心配はありません。)

 

 

【検査原理】

通常ラクツロースは消化管内に入ったのち、腸内細菌により乳酸や酢酸に変換されます。

また主に大腸内の腸内細菌によって水素ガスやメタンガスにも代謝され、そのガスは少量呼気にも排泄されます。

しかしSIBOの方の場合、このラクツロース代謝が小腸内において異常に増殖した細菌達によって行われるため、水素ガスやメタンガス、硫化水素などが小腸内で大量に発生し、それが呼気に排泄されてきます。

この時排泄されてきた水素ガス、メタンガスを測定し、通常よりも早期に(小腸フェーズで)、大量に排泄される場合SIBOと診断ができるのです。

 

SIBO・小腸内細菌異常増殖症とは】

腸内細菌は小腸、大腸に分布していますが、その分布は均等ではなく、大腸に比べ小腸の腸内細菌の数は数十万〜数千万分の1程度と言われています。しかし、何らかの原因で小腸内の細菌数が異常に増えてしまい、お腹にガスが溜まる、お腹が張って苦しい、げっぷが出るなどの症状が出てきた状態を「小腸内細菌異常増殖症(Small Intestinal Bacterial Overgrowth : SIBO)」と呼んでいます。

原因としては、胃酸の減少などによって小腸内の酸性度が低下し、本来なら殺菌されるはずの口腔内からの菌が殺菌されずに小腸内にまで達することや、酸性度が低下し悪玉菌が繁殖しやすくなる、免疫の低下、腸の蠕動運動の低下、消化液・胆汁などの産生の低下、回盲弁の機能低下による大腸からの細菌の逆流などが挙げられます。

これまで過敏性腸症候群(IBS)と診断されていた例の中には、実はSIBOであった例が多くあると分かってきており、またIBSSIBOの合併例も多く気づかれるようになってきました。

さらにいわゆる細菌(Bacteria)ではなく、真菌(Fungus)の異常増殖の場合を特に、SIFOSmall Intestinal Fungus Overgrowth)と呼ぶこともあります。

この場合、尿中有機酸検査(OATカンジダ抗体パネル検査が有用となります。

 

検査結果例

小腸のフェーズで水素ガスとメタンガスの異常産生が認められる(SIBOと診断)

 

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